日本郵便パワハラ傷害事件についてのコラムを記載します。

事件の内容

2018年7月31日、産経新聞のニュース記事にて驚くようなニュースを見ました。内容は日本郵便のパワハラ事件であり、日本郵便社員A容疑者(42)と非正規社員のB容疑者(52)が後輩のCさん(20代)に対し、焼き肉店で熱したトングを押し付けたとして逮捕された事件。Cさんが仕事でミスをするたびに、「死ね」といった暴言を吐いたり、殺虫剤をかけるなどのパワハラ・暴行が繰り返されていたといいます。また、同僚の履いていた靴下を口に押し込められたとも・・・。

出典:後輩の首に熱した焼き肉トング 日本郵便社員ら2人逮捕 パワハラ常態化か(産経ニュース)

事件の感想

はっきり言って内容がひどすぎます。今回は大阪府警が動き、単なる労働問題でなく傷害事件として両容疑者は逮捕されています。焼けたトングを押し付けたり、殺虫剤をかけるなんて常軌を逸したパワハラですね。何だか、パワハラという言葉が軽く聞こえるような事件です。

日本郵便とは元々国営で運営されていた郵政事業が民営化され、日本郵便株式会社として我が国の郵便を担う超大手企業です。親会社の日本郵政株式会社は東証一部上場しています。このような大企業内でこんな陰惨な事件が起こったのは驚くばかりです。報道を見る限り、パワハラ行為は一度だけではなく複数回行われていたとのことで、コンプライアンスや労働環境への配慮は一体どうなっているのかと疑わざるを得ません。被害者であるCさんが気の毒すぎます。

暴言・暴行は悪質なパワハラ

暴言・暴行は悪質なパワハラです。なぜなら、職場という閉鎖的な空間において権力のある人(上司など)から暴言や暴行などの手段を用いてパワハラを受けた場合、受けた人は恐怖心から「逆らえない」といった感情を持つ恐れがあるからです。一種のマインドコントロールとも言えます。働く人から逆らう気力を奪った場合、退職意思を圧し潰して仕事から逃れられなくしたり(=強制労働)、万一逆らいでもすれば更なるパワハラを生むという恐怖感からコンプライアンス部などへの内部通報を躊躇させる可能性があります。そうなると誰にも知られることはなく事態が悪化する一方となります。

このような行為は人を奴隷化する非常に悪質な行為です。法律的にも、このような行為は厳しく取り締まられています。

労働基準法 5条

使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。

引用:労働基準法5条(Wikibooks)

また、労働基準法5条に違反した者は重い刑罰が科せられます。

労働基準法 117条

第5条の規定に違反した者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。

引用:労働基準法117条(Wikibooks)

この問題は氷山の一角かもしれない

日本郵便という大企業ですらこのようなパワハラ事件があるということは、同じようなパワハラが他の会社・職場でも不思議ではありません。現に、このような陰惨なパワハラ事件のニュースはよく目にします。表に出ていないだけで、このようなパワハラは横行しているのかもしれず、氷山の一角かもしれません。

特に、昨今は空前の人材不足であり、退職したい言うと引き留められる傾向があります。健全な手段である引き留め(給与など待遇条件の改善)であれば問題はないのですが、今回の事件のような暴言・暴行といった手段も用いられても不思議ではありません。

同じような状況にある方は、まずは自身の体を心配するべきです。パワハラ上司はあくまで他人ですので、考えや行動を改めさせるのは難しく時間がかかります。職場から離れる(=退職する)ということも選択肢の一つです。労働者は奴隷ではなく、退職する自由があります。健康あっての労働ですので、勇気を出して職場から脱出することが大事です。